お知らせ

第1回公衆衛生部会研修会の概要

開催日時
平成23年6月25日(金)  15:00〜17:30
開催場所
本会会館2F研修室
参加者数
32名
研修会
  • 演題:
    環境と食品の放射能汚染〜県民・消費者の安全を推進するために〜
  • 講師:岩手大学農学部  准教授 佐藤 至氏
研修会の概要
  1. 放射線の基礎
    日本人平均で1.3mSv、世界平均で2.4mSvの放射線量を被爆している。なお、医療放射線による日本人の平均被曝量は世界で最も多く、2.4mSvである。放射線量は地域と住宅構造によって大きく異なり、多いところでは年間数十mSvに達する。全ての食品は1kgあたり数十〜数百Bqの放射線を含んでいる。
  2. 放射線の健康への影響
    100mSv未満では確定的影響は起こらない。LNS仮説に従うと、如何に少量の被曝でも発癌リスクは増加し、20mSvの被曝による生涯発癌確率は0.1%である。
    発癌には長い潜伏期を要し(白血病3年以上、他は10年以上)、発生した癌が放射線によるものか否かは特定できない。発癌リスクは大人より子供で2〜3倍高い。極低線量率(数μSv/h〜年間数十mSv)の影響の有無については意見が分かれている。
  3. 食品の放射能汚染と内部被曝  
    土壌の汚染レベルから農作物の汚染を、飼料の汚染レベルから畜産物の汚染を推定することができる。また、水や食品の汚染レベルから内部被曝線量を推定できる。国が示す水や食品の規制値は安全に十分余裕のある妥当な値である。
  4. 被曝と防護
    今回の原子力発電所の事故における公衆の被曝限度20mSv/年(2.3μSv/h)では確定的影響は起きないが、将来の発癌リスクを若干(0.1%)高めるかもしれない。  
    福島原子力発電所の事故に伴い関心の高い研修演題であったことから、秋田県からも参加するなど、盛大な研修会となり、講演後の質疑応答も活発であった。

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